日本のテレビ報道って,ひどいと思いませんか?
いわゆるワイドショーはもちろんですが,ニュース・報道番組も本当にひどいです。
まず,同じ時間にどこの局でも同じニュースばかり取り上げている。
しゃべっている中身まで同じ。
リモコンのチャンネルボタンが壊れたのかと思います。
ソース(情報源)はどれも警察のリークか新聞・雑誌の先行報道,あとYouTubeとか……。
同じ局の朝と昼と夜の違う名前の番組で,同じ映像と同じコメントを流して,翌日もその翌日もいつまでも同じ事件の特集。
しかも,難しい政治課題や世界の動向は無視して,偶発的でわかりやすい事件・事故ばかり取り上げる。
みんなで相乗りできる次の話題が出てくるまで,ひたすら同じことの繰り返し。
当然ネタが尽きるので,どうでもいい関係者のプラバシーまでほじくりかえす。
小学校時代の作文の内容が事件と何か関係あるのでしょうか。
何より問題なのは,事件について何の専門性も持たないコメンテーターたちが,間違いだらけの「意見」を平気で垂れ流すこと。
もちろん彼らは,意味があろうがなかろうが,正しかろうが間違いであろうが,とにかく決められた時間はカメラに向かってしゃべり続けるのが仕事なわけですから,さぞ大変だろうとは思います。
でも,番組制作側は,彼ら数人分の給料で数十分もの貴重な公共放送電波を浪費して莫大な広告費を稼げるのですから,とっても楽な商売でしょうね。
最悪なのは,ちっとも専門家ではない解説者です。
特に,法律問題について法律家ではない人に専門家のフリをした解説をさせるのは,やめてほしい。
しゃべるほどに嘘ばかりで,とても聞いていられません。
法律家と言えるのは,裁判官,検察官,弁護士の法曹三者と,特定分野に関する研究者(大学教授等の学者)だけです。
確かに,現役の裁判官,検察官はマスコミに出ないし,当該分野に精通した弁護士とか理論倒れでなく実務を知っている研究者なんて,そう簡単には探せないでしょう。
だからといって,離婚だとか相続だとか交通事故だとか,弁護士であれば誰でも経験しているような法律問題にまで,弁護士や研究者ですらない人たちを解説者にするのは,あまりに安易です。
大体,弁護士以外の者が報酬目的で法律事務の取り扱いや周旋を業とすることは,弁護士法違反の立派な犯罪なんです(2年以下の懲役又は300万円以下の罰金)。
法律家でもないのに,法律問題の相談を受けてたくさんの事件を解決している専門家って,それ……。
世界と日本の代表的ニュースをバランス良く取り混ぜて,2~3倍速でひたすら短く紹介していくような報道番組って,どなたかご存じありませんか?
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しょうこ (火曜日, 03 6月 2014 18:30)
テレビだけじゃないですよ~~。紙媒体も、ネットもすごいもんですよ。同じような内容ばっかり。テーマは同じでも、極論に走って個性を出して売り込もうという算段が見え隠れしたりもしますしね。さらに、ヘッドラインと中身が対応していないことが、あまりに多すぎます。特に週刊誌。
他にも、あるテレビ番組を元に記事を書いていて、そのテレビ番組を見ても、そのようには解釈できないだろうというようなことを、平気で書く。その番組を見ていない人は、この記事を鵜呑みにしてしまうのかな、と思うと残念でなりません。悪意を持って見れば、何でもそのように見えるし、書けるのでしょう。
ここ数年、自分の意見を主張することが、日本で求められていると感じますが、あまりに安易にものを言い過ぎる、語りたがる人が多いように思います。テレビのコメンテーターなんて、その最たる者ですよね。言ってなんぼ、ですもん。あろうことか、自分のコメントに酔っちゃって・・・・。後で思い返して恥ずかしくなることがないのかな・・・。それに、素人ばっかりの井戸端会議状態が暴走していること、ありますよね。専門家が一人でも入っていれば止められるかもしれないですけど。
あたりの前のように強く断言されると、人はついつい「そうなのかな・・・」と思ってしまいがちです。だからこそ、一人一人が自分で「それって本当なのかな」と、ふと立ち止まって考えることって大切だと思います。
とりとめもないことを書いてしまいました。乱筆乱文多謝。
bengonin (火曜日, 03 6月 2014 20:00)
しょうこさん,こんにちは。
立ち止まって考えることは本当に大切ですね。まずは語る意見を持たないと,どんな表現行為も浅薄なものに終わってしまいます。
目を閉じ,口を閉じて,黙って考える時間を大事にしたいものです。